儚く変容していく名刺

来田広大は作品制作にチョークを用いる。
形態を保ち続けられない儚い画材が独特の筆致を生み出し、描き出す風景や土地に呼応する。
その儚さを名刺に与えることで”らしさ”を引き出せないかと考えた。
水性インクで刷り重ねられた名刺は、人・時間・環境からその様子を変化させていく。記憶を巡り描かれる作品と同様に、名刺は儚くも変容してゆく。

来田広大(作家) / 個展「focal length」/ DM / 2016

ROCA